足根管症候群の運動療法|山田整形外科医院|埼玉県ふじみ野市の整形外科

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足根管症候群の運動療法

足根管症候群は、内くるぶし付近の足根管というトンネル状の部位で後脛骨神経が圧迫されることで生じます。足の裏や足趾にしびれ・灼熱感・疼痛が起こり、夜間や長時間歩行で悪化するのが特徴です。原因の一つとして「扁平足」が挙げられます。土踏まずが低下すると後脛骨神経や血管に負担がかかりやすくなり、足根管内での圧迫が助長されます。 対策の基本 まずは原因を明らかにし、神経圧迫を軽減することが重要です。長時間の立位や歩行、過度な運動を控え、足首の内反・外反の偏りを減らす工夫が必要です。靴は足首を安定させ、土踏まずをしっかり支えるものを選びましょう。既製品またはオーダーメイドのインソールでアーチを補正することも有効です。 運動療法のポイント 運動療法では、足部の安定性を高め、後脛骨神経への負担を減らすことを目的とします。特に内側縦アーチを支える筋肉(後脛骨筋・長趾屈筋・母趾外転筋)を鍛える運動が有効です。 1. タオルギャザー:床に置いたタオルを足指でたぐり寄せる運動。足底筋群とアーチを鍛えます。 2. チューブトレーニング:足首を内側にひねる(内反)動作をチューブ抵抗で行い、後脛骨筋を強化します。 3. カーフレイズ(踵上げ運動):土踏まずを意識しながら踵をゆっくり上下させる。足関節周囲の安定性を高めます。 4. 足趾のストレッチ:神経周囲の柔軟性を保つため、足指を手で反らせて足底を伸ばす運動を取り入れます。 生活での工夫 冷えやむくみは神経圧迫を悪化させるため、入浴や足首のポンプ運動で血行を促しましょう。また、長時間立つときはこまめに足首を動かす、段差や傾斜のある場所では歩き方を工夫するなど負担を分散させます。 まとめ 足根管症候群と扁平足は相互に関連しやすく、放置するとしびれや痛みが慢性化します。アーチ補正(靴・インソール)と運動療法を組み合わせて足部の安定性を高めることが有効です。早期からの適切な対策により、日常生活や運動の質を改善し、再発予防にもつながります。