ばね指の治療|山田整形外科医院|埼玉県ふじみ野市の整形外科

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ばね指の治療

ばね指の治療

ばね指(弾発指)は、指を曲げたり伸ばしたりする際に痛みや引っかかりを感じる状態で、腱鞘炎の一種です。腱(筋肉と骨をつなぐ組織)が腱鞘(腱を覆うトンネル状の構造)内でスムーズに動かず、炎症や肥厚が原因となります。ここでは、ばね指の治療法を非手術療法と手術療法に分けて解説します。

1. 非手術療法

軽度から中等度のばね指では、以下のような治療法が用いられることが多いです。

(1) 安静と生活習慣の見直し

過度な指の使用を避けることが重要です。負担を軽減するために、以下の方法が推奨されます:

•繰り返し指を使う作業を控える。

•握る力を必要とする道具を改善する(グリップを柔らかくするなど)。

(2) スプリント療法

指を固定するスプリント(装具)を使用して、腱鞘にかかる負担を軽減します。夜間に装着することで、日常生活の妨げになりにくいです。

(3) 温熱療法と冷却療法

•温熱療法:血流を促進し、炎症を和らげます。

•冷却療法:急性期の痛みや炎症を抑えるために有効です。

(4) ストレッチとリハビリ

医師や理学療法士の指導のもと、軽いストレッチやエクササイズを行います。適切な運動は腱の柔軟性を高め、回復を促進します。

(5) 薬物療法

•消炎鎮痛薬(NSAIDs):痛みや炎症を軽減します。

•ステロイド注射:炎症が強い場合、腱鞘内にステロイドを注射して即効性の効果を得ます。ただし、効果は一時的で、繰り返しの注射は副作用のリスクがあります。

2. 手術療法

非手術療法で症状が改善しない場合や、重度のばね指では手術が検討されます。

(1) 手術の目的

腱鞘の狭窄部分を切開し、腱がスムーズに動けるようにすることです。局所麻酔で行われ、日帰り手術が可能な場合が多いです。

(2) 手術の流れ

1.局所麻酔を施します。

2.手掌部または指の腱鞘部分を小切開します。

3.腱鞘を開放して、腱が引っかからないようにします。

4.切開部を縫合して手術終了です。

(3) 手術後のリハビリ

術後は、指の可動域を改善するためのリハビリが必要です。軽いストレッチや握力の回復を目指した運動を行います。

3. 治療の選択肢と注意点

ばね指の治療法は、症状の重さや患者のライフスタイルによって異なります。早期に治療を開始することで、手術を避けられる可能性が高まります。また、治療後も再発を防ぐため、指への過剰な負担を避ける生活習慣を続けることが大切です。

痛みや違和感が長引く場合は、整形外科を受診し、適切な診断と治療を受けるようにしましょう。