首の痛みの治療|山田整形外科医院|埼玉県ふじみ野市の整形外科

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首の痛みの治療


頚部痛の治療

頚部痛(けいぶつう)は、首の後ろや側面に感じる痛みを指し、姿勢の悪化、筋肉の緊張、外傷、ストレス、あるいは頚椎に関わる病変などが原因となります。頚部痛は慢性的なものから急性のものまで幅広く、放置すると痛みが悪化したり、肩こりや頭痛、腕のしびれなどを伴うことがあります。以下では、頚部痛の治療法について、原因に応じたアプローチを中心に解説します。

1. 頚部痛の原因

頚部痛の主な原因には以下が挙げられます:

•筋肉の緊張やストレイン:長時間の悪い姿勢、スマートフォンやパソコンの使用が多い場合に起こりやすい。

•頚椎の異常:椎間板ヘルニアや変形性頚椎症などの疾患。

•外傷:むち打ち症やスポーツ中の怪我。

•神経の問題:神経根の圧迫による放散痛やしびれ。

•ストレスや心理的要因:精神的な緊張が筋肉の収縮を引き起こすこともある。

2. 頚部痛の治療法

治療は、痛みの原因や重症度に応じて選択されます。以下は一般的な治療法です。

(1) 保存療法

保存療法は、頚部痛の多くにおいて第一選択となる治療法です。

•安静と休息

急性の頚部痛では、首を適切に休めることが重要です。ただし、長期間の安静は逆効果になることもあるため、痛みが軽減したら徐々に活動を再開します。

•温熱療法と冷却療法

急性期にはアイシングで炎症を抑え、慢性期には温めることで血行を改善し、筋肉の緊張を緩和します。

•理学療法(リハビリテーション)

筋肉の緊張をほぐすマッサージやストレッチ、頚部の可動域を広げるエクササイズが行われます。また、筋力を強化し、姿勢を改善する運動療法も有効です。

•薬物療法

痛みや炎症を抑えるために、以下の薬が使用されます:

•非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)

•筋弛緩薬

•鎮痛剤

症状が重い場合、神経痛を抑える薬や抗うつ薬が処方されることもあります。

(2) 物理療法

•牽引療法

頚椎を軽く牽引し、神経の圧迫を緩和します。ただし、全ての患者に適応されるわけではありません。

•電気治療

電気刺激で筋肉の緊張を和らげたり、痛みを軽減することが目的です。

(3) 注射療法

痛みが強く、保存療法で効果がない場合には、以下の注射が行われることがあります:

•神経ブロック注射

頚椎周囲に局所麻酔薬やステロイドを注射して痛みを軽減します。

•筋膜リリース注射

筋肉のトリガーポイントに注射し、筋緊張を和らげます。

(4) 外科的治療

頚椎ヘルニアや脊髄の圧迫が原因で重度の神経症状(麻痺や持続的なしびれ)がある場合には、手術が検討されます。具体的には以下の手術が行われます:

•椎間板を摘出する手術(椎間板摘出術)

•神経や脊髄の圧迫を軽減するための手術(椎弓切除術)

3. 自宅でできるセルフケア

•姿勢の改善

長時間のデスクワークやスマートフォンの使用では、首や肩の位置を意識することが重要です。背筋を伸ばし、画面を目の高さに保つように心がけましょう。

•ストレッチとエクササイズ

頚部のストレッチや軽い体操を日常生活に取り入れることで、筋肉の緊張を緩和できます。

•睡眠環境の見直し

高すぎる枕や硬すぎる寝具は、頚部痛の原因になることがあります。首の自然なカーブをサポートする枕を選びましょう。

•ストレスの管理

心理的なストレスも頚部痛を引き起こす要因となるため、リラクゼーションや深呼吸法を試みることが効果的です。

4. 頚部痛の予防

•定期的に姿勢を確認し、長時間同じ姿勢を続けないようにする。

•筋力を強化する運動を日常的に取り入れる。

•体を冷やさないように注意し、適度に温める習慣をつける。

•適切な枕や椅子を使用し、首に負担をかけない環境を整える。

5. まとめ

頚部痛は、原因に応じた適切な治療や予防で大幅に改善することが可能です。軽度の頚部痛であれば、セルフケアや保存療法で改善する場合が多いですが、症状が長引いたり、神経症状を伴う場合は早めに医師の診察を受けることが大切です。また、予防のためには日常生活での姿勢や生活習慣を見直し、頚部への負担を軽減することが重要です。