熱中症対策 運動に適した時間
熱中症対策と散歩・運動に適した時間
夏季は気温や湿度の上昇により熱中症のリスクが高まります。特に散歩や軽運動は日常生活の健康習慣として推奨されますが、時間帯を誤ると体温上昇や脱水を招き危険です。安全に継続するためには「気象条件を考慮した運動時間の選択」が不可欠です。
もっとも推奨される時間帯は**早朝(5~8時頃)と夕方以降(17~20時頃)**です。この時間帯は日射が弱く、気温も比較的低いため、体温上昇を抑えやすくなります。ただし、早朝でも熱帯夜明けの場合は路面温度が高いことがあり、油断は禁物です。外出前に気温・湿度・暑さ指数(WBGT)を確認しましょう。WBGTが28℃を超える場合は、できるだけ屋内運動に切り替えるのが望ましいです。
散歩や運動時は水分補給を開始前から行い、15〜30分ごとに少量ずつ摂取します。水だけでなく0.1〜0.2%の塩分を含む飲料が適しています。服装は吸湿・通気性に優れたものを選び、帽子や日傘で直射日光を防ぎましょう。運動の強度は軽度〜中等度に設定し、息が弾む程度に留めることが基本です。
また、日中(10〜15時頃)は避けることが重要です。この時間帯は日射が強く、アスファルトの照り返しで体感温度が急上昇します。高齢者や基礎疾患を持つ方は体温調節機能が低下しており、熱中症の危険がさらに高まります。どうしても外出する場合は木陰や公園など涼しいルートを選び、休憩をこまめに取ることが大切です。
散歩後は体温や体調を確認し、水分・電解質の補給を続けます。帰宅後すぐに冷房や扇風機で体を冷やすと回復が早まります。こうした習慣を徹底すれば、夏でも安全に散歩や運動を楽しみ、健康維持を図ることができます。