大腿骨頭滑り症
大腿骨頭すべり症
病態と症状、運動器リハビリ
大腿骨頭すべり症は、主に小学校高学年から中学生の成長期にみられる股関節の病気です。太ももの骨の先端にある「骨頭」が、成長途中でまだ弱い部分から少しずつずれてしまうことで起こります。特に男の子や体重が増えてきた時期のお子さんに多く、成長やホルモンの影響、体重による負担が関係していると考えられています。
症状として多いのは、股関節や足の付け根の痛みですが、膝や太ももが痛いと訴えることもあり、見逃されやすい病気です。歩き方がおかしい、足を引きずる、股関節を動かしにくいといった変化がみられることもあります。痛みが軽い場合でも進行していることがあり、無理をすると骨のずれが大きくなるため注意が必要です。
治療は多くの場合、手術によって骨のずれ以上の進行を防ぎます。手術後すぐに元通り動かせるわけではなく、一定期間は体重をかけない、または制限する必要があります。その間に行うのが運動器リハビリです。リハビリでは、股関節に負担をかけない範囲で筋力を保ち、少しずつ安全に歩けるよう練習していきます。
回復が進むと、股関節まわりの筋肉だけでなく、体幹や脚全体のバランスを整える運動も行います。成長期のお子さんは再発や反対側の股関節にも同じ病気が起こることがあるため、定期的な受診と経過観察が大切です。早く見つけ、正しく治療とリハビリを行うことで、将来の生活や運動への影響を最小限に抑えることができます。