骨粗鬆症の治療
― 圧迫骨折とコルセットの重要性 ―
骨粗鬆症は、骨がもろくなり、わずかな転倒や日常動作でも骨折しやすくなる病気です。その中でも多いのが「脊椎圧迫骨折」で、背骨が自分の体重に耐えきれずにつぶれてしまう骨折です。重い物を持った、くしゃみをした、少し尻もちをついたといった軽いきっかけで起こることもあり、高齢の方では特に注意が必要です。
圧迫骨折の症状は、急な背中や腰の痛みが特徴です。動くと痛みが強く、寝返りや起き上がりがつらくなることもあります。一方で、はっきりした痛みが出ないまま骨折している場合もあり、気づかないうちに背中が丸くなったり、身長が低くなったりすることもあります。圧迫骨折を繰り返すと姿勢が悪くなり、呼吸や内臓の働きにも影響するため、早めの治療が大切です。
治療では、痛みを抑えながら骨が安定して治る環境を整えることが重要です。その中で大きな役割を果たすのが「コルセット」です。コルセットは背骨を支え、体を動かしたときの負担を減らすことで、骨折部の安定を保ちます。正しく装着することで痛みが和らぎ、日常生活の動作が楽になる効果も期待できます。
「動かない方がいいのでは」と思われがちですが、必要以上に安静にすると筋力が低下し、回復が遅れることがあります。コルセットを使用することで、安全に体を動かすことができ、寝たきりの予防にもつながります。装着の位置や締め具合が合っていないと効果が十分に得られないため、医療者の指導のもとで使うことが大切です。
圧迫骨折は、治った後も再発しやすい骨折です。薬による骨粗鬆症治療、転倒予防、生活環境の見直しとともに、家族が痛みや動作の変化に気づき、支えていくことが安心した生活につながります。